Column
2026.01.24
RECRUITMENT STRATEGY VOL.01

「求人票を出しても応募が集まらない」「以前より反応が明らかに落ちている」。こうした悩みを抱える採用担当者は、年々増えています。給与や休日、福利厚生などの条件を見直し、決して見劣りしない内容に整えているにもかかわらず、応募数が伸びない状況が続くと、「市場が厳しいから仕方がない」と考えてしまいがちです。
しかしながら、採用支援の現場で多くの求人票を見ていくと、応募が来ない原因は条件面ではなく、求人票の書き方そのものにあるケースが少なくありません。特に多いのが、「誰に向けた求人なのか」「何が魅力なのか」が曖昧なまま情報だけが並んでいる状態です。
本コラムでは、応募が来ない状態から脱却するために、求人票の書き方のコツを「ターゲット選定」「魅力発信」「構成設計」という3つの視点から整理します。あわせて、応募数アップを一過性で終わらせないための採用支援の考え方についても解説します。
CONTENTS

応募が集まらない理由として、まず疑われるのが給与や休日などの条件面です。確かに、条件が極端に低い場合は応募が集まりにくくなりますが、近年は条件を一定水準以上に整えていても応募が来ない企業が増えています。
その背景には、求職者の行動変化があります。現在の求職者は、一つの求人票をじっくり読むのではなく、複数の求人を比較しながら短時間で判断しています。その際に重視されているのは、「自分に合いそうか」「働くイメージが持てるか」という点です。
つまり、条件だけが並んだ求人票は、他社との差が分かりにくく、印象に残りません。結果として「悪くはないが、今すぐ応募する理由がない求人」と判断され、スルーされてしまいます。応募が来ない原因は、条件不足ではなく、求人票の伝え方と設計の問題であることが多いのです。
ヴォーチェが支援した「採用成功」の記録

求人票の書き方で最も重要なのが、ターゲット選定です。「できるだけ多くの人に見てもらいたい」「幅広く募集したい」という考えから、ターゲットを曖昧にした原稿を作ってしまう企業は少なくありません。
しかし、ターゲットが定まっていない求人票は、メッセージがぼやけてしまいます。即戦力を求めているのか、育成前提なのか。安定志向の人に来てほしいのか、成長志向の人に来てほしいのか。この軸が決まらないままでは、言葉選びや情報の優先順位も定まりません。
ターゲット選定とは、応募の間口を狭めることではありません。「まず誰に響かせたいのか」を明確にすることで、結果としてマッチ度の高い応募が集まり、採用効率が上がります。応募数アップを目指すなら、求人票はターゲット設計から見直す必要があります。

求人票でよく見られるのが、「風通しの良い職場」「成長できる環境」「やりがいのある仕事」といった抽象的な表現です。これらは一見魅力的に見えますが、多くの求人票で使われているため、差別化にはつながりません。
魅力発信で重要なのは、企業が伝えたい強みではなく、ターゲットが知りたい価値を言語化することです。たとえば、「風通しが良い」という言葉を、「社内チャットで役員に直接アイデアを提案できる環境」と言い換えるだけで、具体性は一気に増します。ターゲットが知りたいのは、まさにこうした実態なのです。
求職者は、「この会社で働く自分」を想像できたときに応募を検討します。魅力発信とは、自社の自慢を並べることではなく、ターゲットが働く姿をイメージできる情報を届けることだと言えるでしょう。

応募が集まらない求人票には、いくつかの共通点があります。その一つが、テンプレートに頼りすぎた構成です。仕事内容、条件、応募資格が淡々と並び、どこかで見たことのある内容になってしまうと、印象に残りません。
また、情報を詰め込みすぎるケースも多く見られます。伝えたいことが多いほど文章は長くなりますが、求職者はすべてを丁寧に読んでいるわけではありません。要点が見えにくい求人票は、途中で離脱されやすくなります。
改善のポイントは、「この情報は誰のためのものか」という視点で見直すことです。企業目線だけでなく、求職者の視点で整理することで、求人票の読みやすさと伝わりやすさは大きく変わります。

応募数アップを実現するためには、求人票全体を一つのストーリーとして設計することが重要です。冒頭でターゲットに向けたメッセージを示し、仕事内容や働き方を通じて理解を深め、最後に応募への納得感を高める。この流れが意識されている求人票は、最後まで読まれやすくなります。
特に、冒頭文は、求人票の中で最も重要なパートです。「どんな人に向けた求人なのか」「この仕事の魅力は何か」を簡潔に伝えることで、続きを読んでもらえる確率が高まります。
求人票の書き方のコツは、言葉を強くすることではありません。ターゲットにとって必要な情報を、適切な順序で、分かりやすく伝えることが、結果として応募数アップにつながります。

求人票を改善し、一時的に応募が増えたとしても、それが継続しなければ採用は安定しません。なぜなら、採用市場や求職者の価値観は常に変化しており、求人票も定期的に見直す必要があるからです。
そのためには、採用活動を「求人を出して終わり」にせず、改善を前提とした取り組みとして捉えることが重要です。どこで反応が鈍っているのか、どんな層が応募しているのかを振り返り、次に活かしていく。このサイクルが採用成果を左右します。
株式会社ヴォーチェでは、求人票の書き方だけでなく、ターゲット設計や魅力整理、採用全体の設計まで含めた採用支援を行っています。単発の改善にとどまらず、応募が安定して集まる状態を目指した支援が特徴です。

応募が来ない状態は、決して珍しいものではありません。しかし、その多くは、求人票の書き方や設計を見直すことで改善できます。ターゲット選定を明確にし、魅力を正しく発信し、読み手を意識した構成で求人票を書く。この積み重ねが、応募数アップと採用の安定につながります。「応募が来ない」と感じたときこそ、求人票を見直すタイミングです。
また、最新の採用トレンドについては、外部専門機関である厚生労働省の雇用施策なども参考にしながら、常に情報をアップデートしていくことが重要です。
求人原稿のブラッシュアップから、戦略的な採用設計まで。
株式会社ヴォーチェが貴社の採用活動に伴走します。